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brasil Archive
verao:夏
- 2010-07-07 Wed 22:54:42
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四季とは無縁そうな赤道直下のアマパ州であるが雨季と乾季はある。限りなく不快指数の高くなる雨季(1月~6月)は若干ではあるが気温も下がるため「冬」と呼ばれ、乾季(7月~12月)は「夏」となる。
冬と夏では、もっとも差が開く月平均の最高気温は2月の26.6度に対し10月が28.3度であるので、最高気温の差は差ほどでもない。が、冬の月平均最低気温が19度まで下がることもあるので、ハンモックが主流の風通しの良い川岸の住宅では、夜間は結構寒かったりもする。
一般的にフィリピンなどの熱帯雨林から産出されるラワン材などは、年間を通じて気温の変動が少ないため年輪(成長輪)ができない。そのため、木目もはっきりしない。しかし、アマゾンの熱帯雨林では、この乾季雨季のおかげで年輪らしきものができるため木目がはっきりとできる。
写真の丸太は、長さが短く建材としての商用価値が無いため放置されるている。しかし、杢目がはっきりしている樹種であれば、対象杢になるように製材することでサイドテーブルの天板やキャビネットの扉としてとても魅力的な木材となる。
Arroz:米
- 2010-05-23 Sun 21:16:52
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工房前 ブラジルの日本米 アマパ州の陸稲
広大な国土があり尚且つ多様な人種が混じるブラジルは食文化も多様である。当然、主食も豆、小麦、米、芋と地域によって異なってくる。特に交通の便が不便極まりないアマゾン河の支流奥の集落などでは、手軽に収穫できるキャッサバ芋が主食となっている。それでも、そうした一部の地域を除きパンと米は大体普通に食べられている。
ブラジルの北部は陸稲である。品種もインディカ米であったため、移民した日本人はジャポニカ米を求め湿地帯で稲作を始める。しかし、そこは現地人も近寄らないマラリア蚊の生息地であったため、次々とマラリアで亡くなられたと聞いた。
先日、工房前の田んぼに水が張られた。これから収穫までの間、日々表情を変えそして美しい。彼らが求めたものは米だけでは無かったのだろうと思う。
serraria:製材所 1
- 2010-03-30 Tue 23:43:51
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アマゾン河の支流の一つ、マラカ川沿いに建つ製材所。製材所の屋根は、ブスという椰子科の植物で葺かれている。
製材された木材は、仲買人が集荷し木材市場へ運ばれるが、時には、製材者が直接移動することもある。
製材所での木材の価格は、伐採賃 製材所までの移動賃 製材賃を積算したもので、原価として計上されるべき木材の価格は含まれていない。木そのものに価値を置かないのは文化の違いといえるが、かたや日本では、20年ほど前の話であるが、東京・府中にある大國魂神社の欅の木は1本1億円以上と言われていた。
しかし、製材所では手間賃だけの価格であるため、当然樹種に関係なく1ダース単位の価格で取引されているが、市場に並ぶと樹種により単価が異なる。
問題は、上記の手間賃だけでは持続的な森林資源の活用は不可能なことである。


マラカ地区には電気が来ていないため、ディーゼルエンジンを動力に、ベルトがけで複数の丸鋸を回している。この辺は、昔の木工ロクロの作業場のようで親しみがわく。
ディーゼルエンジンは、発電機の動力としても利用されており、子供達が日本のアニメ(このときは金色のガッシュベルだった)を見たり、夜間の照明に利用されている。
天気の良い晩、ディーゼルエンジンが止まると静寂が広がり川面には満点の星が映る。
batalhao ambiental:環境警察
- 2010-03-25 Thu 23:05:01
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右端:環境警察署長 頭を抱える川岸住民
川岸住人にとって貴重な木材での収入であるが、ほぼ違法伐採であるので「たまには」取り締まりにあい没収されてしまうこともある。たまには、というのが説明しにくいけれど、日本の高速道路で覆面パトカーにスピード違反で捕まる位の感じである。(非常に個人的な感想な上、何の根拠もありません)
そもそも、ブラジル政府には農業推奨政策があり、1930年代の後半からさまざまなアマゾン開発計画が立案されていた。(第2次世界大戦などもあったので実際には60年代からの施行であったが) その上、70年代には、欧米の金融機関がブラジルを初めとするラテンアメリカ全般に高金利の貸付を行った。しかし、これがかなりの高金利であったため、ブラジル経済は完全に混乱をきたし、アマゾンの天然資源や木材を輸出し返済に充てたが、これまた不利な交易条件であったため膨大な量の輸出(=森林破壊)を行うこととなったのである。
そのため、80年代までは国を挙げての大伐採だったのが、借金支払いの目処が立ち90年代に入ると、今度は環境保護の波が押し寄せ、伐採にたいして厳しい時代となった。
そんな背景があるので、森林法の説明会などでは、州政府関係者や環境警察、そして川岸住人の間には、なんだかなぁ といった微妙な空気が漂っている。
Pedrinhas:小石
- 2010-03-22 Mon 10:25:05
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木材市場はアマゾン河本流か 木材を運ぶ小船
ら1km程度のところにある


奥に見える橋が赤道 木材屋
ブラジルポルトガル語では、小さいものや可愛らしさへの敬称として、語尾の最後に~nha・~nhoとつけることが多い。例えば同じ職場にマルコスという人物が二人居ると体格の多きほうはそのままマルコスだが、小さいほうはマルキーニョと呼ばれたりする。サッカーのホナウドがホナウヂーニョと呼ばれるのも彼が比較的小柄なためでもある。
pedrinhasは、pedra:石が変化したもので小石の複数形をあらわし、この土地が採石場であったのではないかと推測できる。
マカパ市内にはこうした木材市場が3箇所ほどあるが、ペドリーニャスが最大でおよそ7割程度がこの市場で取引されいる。この市場から州外に輸出される木材は皆無であるが、持ち込まれる木材はアマパ州以外に隣のパラ州からのものも少なくない。そのほとんどが違法伐採であるため生産地の特定は非常に困難である。
しかし、年々違法伐採への取り締まりは厳しくなっており、閉鎖する木材屋も目立ち始めている。こうなると木材の多くをこうした市場から購入していた家具屋は、大変困った状態になってきている。
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